楽しい科学実験室2-爽健美茶のフロンティア-

楽しい科学実験室2
-爽健美茶のフロンティア-

コカ・コーラが大好き!死ぬほど大好き!

どれくらい大好きかって言うと、例えば、血肉も沸騰する灼熱のゴビ砂漠で一人放浪、もう手持ちの水もなくなって「いよいよ最後の時来たり」と覚悟した時、目の前に女神が現れたとする。女神は、無限に水が湧き出るオアシスと、一口程度のコーラの入ったコップを差し出し、どちらか一方を選択しないさいと言う。そうなった場合、僕はさんざ迷うだろうけど間違いなく女神のオッパイを揉む。揉みしだく。それくらいコーラが好き。

ホント、それくらいコーラが好きで、そろそろ僕の元にコカ・コーラのCM依頼が来ないかと「アイフィール、コカコーラ」とか満面の爽やか笑みで言う練習とかしてるのだけど、一向に来ない。どうなってるんだ。

それはそうと僕は、糖尿病を宣告され、ドクターストップがかかって「これ以上コーラを飲んだら死ぬよ」と言われてもコーラを飲み続ける熱いコーラバカなわけだけど、やっぱりなんていうかですね、体なんてどうなってもいいと言いつつも、最近富みに不調な我が体が気になるわけなんですよ。

以前は、コーラを飲めば気分爽快、年齢とは不相応にハッスルして夜の街へダイブしたものですが、最近はとんとそういうわけにもいかない。コーラを飲んだ直後に体はだるく倦怠感でいっぱいに、そいでもって肩は痛くなるわ、胃はキリキリ痛むわ。飲んだ直後に目に見えて体調が悪くなるんですよね。

さすがにそうなってくると、僕自身も「老い」というデスキーワードが頭に浮かび、そろそろ加齢臭のお年頃、いつまでも若々しくコーラなんて飲んじゃいられない夢見る少女じゃいられない、と思ったりするわけなんです。

思うに、コーラから卒業するというのは、大人の階段を昇ることなのかもしれません。僕の記憶の中では、ダンディズム溢れる大人がコーラを飲んでいる光景などありません。爺さんがコーラ飲んでるなんて見たことない。みんな大人になるとお茶やコーヒーなど落ち着いた飲み物にシフトするのです。言うなればコーラからの脱却こそがこの支配からの卒業なのです。

僕ももう28歳、今年の夏には29歳になります。最近は尿のキレも悪いですし体はどんどんオッサン化していっています。それなのにいつまでも若者気分でコカ・コーラってのはいかがなものか。ここは一発、体の不調もあることですし、バシッとコーラを卒業して大人の階段を昇ったほうがいいんじゃなかろうか、そう思った次第であります。

それでまあ、再度コーラ絶ちの生活に突入し、もっぱら爽健美茶を飲む生活に突入したわけなんですが、確かに体調は良くなったように感じました。それなりに体調も良いですし体も軽いです。でもね、何か物足りないんですよ。確かに爽健美茶は美味だけど、何かが決定的に物足りないんですよ。

こんな牙を抜かれたぬるま湯のような生活をしていていいのだろうか。いいはずがない。自分はもっと刺激的なことを欲しているのではなかろうか、足りない足りない、刺激が足りない。もっと刺激が欲しい。まるで万引き常習犯のように悶々と考えるばかり。そりゃ布袋の兄貴も出てくるちゅーねん。

コーラは刺激的だった。少なくとも僕にとってコーラは刺激そのものだった。缶を開けた時のシュワッという心地よいサウンド、口に含んだ瞬間に弾けるパッション、そして超絶な喉越し、溢れるゲップ、理屈じゃないんだアイフィールコカコーラ。

よくよく考えるとね、「僕が求める刺激=コカコーラの炭酸」という黄金の方程式が成り立つんですよ。上に挙げたコーラの魅力ってのは全部炭酸によるものなんです。明治時代に始めてコーラを飲んだ日本人が「口の中で何かが爆発した」と感想を述べたようにやはりコカコーラの魅力の8割は炭酸から成っているといっても過言ではない。

そうなると、ちょっと考えれば分かることなんですけど、「体調が悪くなるのでコーラは飲めない」「年相応の大人に見られるためお茶などを嗜む」「爽健美茶がうまい」「でも、炭酸による刺激は欲しい」これらの事象から導き出される答えはズバリ一つしかありません。そう、「爽健美茶を炭酸飲料にする」です。

前回の「楽しい科学実験室」では、その時発売されていた青いコーラ、ペプシブルー(今では笑えるくらい店頭で見かけませんね)に対抗して爽健美茶ブルーという毒々しい、大量殺人に使用できそうな飲料を作成したのですが、今回は極めてナチュラル、飲料に適するものを作成してますのでご安心ください。ということで、「楽しい科学実験室2-炭酸爽健美茶を作ろう-」をどうぞー。

楽しい科学実験室2-炭酸爽健美茶を作ろう-

炭酸飲料というと、これは炭酸水が入っていれば炭酸飲料になるわけなんだけど、炭酸水とは水に大量の二酸化炭素を溶かしただけの代物です。あのシュワーって泡は二酸化炭素というわけですね。つまり、水に二酸化炭素を吹き込めば炭酸水はできる、じゃあ爽健美茶に二酸化炭素を吹き込めば炭酸爽健美茶になるはずだ!

そんな考えのもと、最も身近な二酸化炭素と言えば私たちの呼吸によって吐き出されるものですから、ストローを使って思いっきり息を吹き込んでみました。ブクブクと。これで爽健美茶が炭酸飲料になれば極めて画期的。

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ブクブクと頑張って吹き込んだのですが、一向に炭酸飲料になる気配なし。よくよく考えてみると当たり前で、そんな簡単に炭酸飲料ができてしまったら飲料メーカーは商売上がったりです。飲料レベルの炭酸水を作るには、それこそ大量の二酸化炭素を溶けこまさないといけないのです。

実際の飲料メーカーの製造では、二酸化炭素を冷却して高圧下で液体にし、それを甘味のある液体に流し込んで急いで栓をするという方式をとっています。つまり、ちょっと難しい話になるかもしれませんが、二酸化炭素そのものを液体に閉じ込めるわけじゃなくて、液体になった二酸化炭素を混ぜて栓をしているだけなのです。そうすることで炭酸飲料が作られているわけですね。

ここで発想の転換をしましょう。液体の二酸化炭素を準備するのは大変なので、もっと別の視点から考えてみます。要は液体の中、つまり爽健美茶の中で二酸化炭素が発生すればいいのですから、爽健美茶に二酸化炭素を発生させる何かを混ぜてやればいいのです。さすれば簡単に炭酸爽健美茶ができるはず。

二酸化炭素を発生させるものとは何でしょうか?

我々の呼吸でも二酸化炭素は発生します。物を燃やしても発生します。でも、それらを爽健美茶の中に入れるのはちょっと難しそうですね。じゃあ、もっと入れやすいものは何か、そう、化学反応によるものですね。

皆さんは中学くらいの理科の実験で、二酸化炭素を発生させる実験をしたと思います。石灰石に塩酸をかけて発生させ、石灰水が白く濁るとか精液みたいだと騒いだはずです。それと同じことを爽健美茶の中でもやってあげれば良いのです。

混ぜることによって二酸化炭素を発生する物質XXXとXXXXXXを購入します。この二つは毒性はなく、その辺の大きな薬局でも購入できます。ただし、飲むと体に悪いことは確実なので、真似するバカが出てくると困るので伏字。

両者を爽健美茶の中に投入、しっかりと栓をして振って混ぜます。すると、二酸化炭素が発生して物凄い勢いでペットボトルが膨張します。興奮しすぎたチンコみたいにパンパンになるので注意しましょう。

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バチン!あまりに膨張しすぎでラベルが引きちぎれます。物凄い音がするので注意。画像を見ると、ちょっと泡立ってますが、これは二酸化炭素の発生による泡で、正確には炭酸のものとは言えません。

ちなみに、事前に行った予備実験では、投入する分量が多すぎたのか二酸化炭素が発生しすぎてペットボトルが破裂しました。「ひでぶ!」みたいに破裂し、あたり一面がお茶が噴出、僕もその様子を見て「スプラーシュ!」と叫ぶしかありませんでした。取り返しのつかない大惨事になるので注意しましょう。危険と感じたら栓を開けて二酸化炭素を逃がしてあげてください。

ここまで膨張したペットボトルでは後の実験に耐えませんので、新しいペットボトルに移し変えて実験を続けます。

面白いことに、ひととおり二酸化炭素の発生が終了し、ペットボトルの膨張が止まると今度はペットボトルが自然と潰れ始めます。何もしてないのに勝手にベキベキと潰れていきます。これは発生した二酸化炭素が爽健美茶に溶けるからです。気体状態よりも液体に溶けたほうが体積は小さくなりますので、栓をした状態ではベキベキとペットボトルが潰れていきます。

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かなり痛々しいですが、こうなったら完成です。潰れたペットボトルは栓を開けると元に戻ります。これで炭酸爽健美茶の完成です。簡単でしたね、さあ、早速コップについで飲んでみましょう。

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シュワー!

見事に泡だっております。爽健美茶と思いたくないほど泡だっております。色が色なのでジンジャエールやビールのように見えます。この泡によってでしょうか周囲には異常なほどのお茶の匂いが充満し、少し気分が悪くなってきます。見紛う事なき炭酸、明らかに炭酸です。

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分かりにくいですが、拡大すると見事に泡が上昇しているのが分かります。

ということで、ついに僕の望みと健康を両立する刺激的な飲料「炭酸爽健美茶」が完成しました。もうコーラなんていらない!早速飲んでみましょう!

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死ぬほど!まずかった!

飲んだ瞬間にお茶が口の中で爆発して、口の中がお茶お茶お茶みたいに口の中がお茶の精でいっぱいになるんですけど、なんだろう、無理矢理の和洋折衷みたいな、和風のお婆さんのセクシーランジェリー姿みたいな、かなり無理のある味がしました。あと薬品の味が物凄い。

ちなみに、二酸化炭素を発生させるために、毒性ではないけど体によろしくないものを大量に投入してますので、飲んだ後に猛烈に体調が悪くなりました。ぶっちゃけ、吐いた。

というわけで、楽しい化学実験室2の結論。

炭酸爽健美茶に比べればコカ・コーラなど健全な健康飲料の部類に入る。かわいいものだ、炭酸爽健美茶の破壊力はコーラをも凌駕する。コーラを飲んでいたほうがマシだ。

ということで、これからもコーラを飲み続けます。

*真似して取り返しのつかない事態になっても一切の責任を負いません。あくまで自己責任で。

おまけ

泡立ちすぎてぬめり本が台無しになる。

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