女の子の不思議

女の子の不思議

不思議、不思議、女の子って不思議。

いやね、前々から思ってたことなんですけど、女の子ってホント不思議ですよね。理解に苦しむというか不可解というか、「なんでこうしないんだろう?」って思うことや「なんでそうなの?」って思うことが多々あるんですよ。ホント、女の子って不思議、不思議、藤木。

まずですね、僕がそこそこカワイイ女に生まれていたとしたら、毎日セックスしまくりです。もう煙が出るくらい変な棒出したり入れたり、相手をとっかえひっかえ、ちぎっては投げちぎっては投げ、とにかくしまくって、多くの男性に幸せを振りまく、そんなエンジェルのような存在にきっとなってるはずです。

それなのに、世の大半の女性は出し惜しみしていやがる。セックスを男と女のラブゲームの切り札に、真剣勝負の決め球に設定している部分が多々あるんですよ。ひどいのになると、プレステが買えちゃうくらいの金と引き換えにセックスとか、援助交際にまで発展する始末。ホント、いい加減にしろよと言いたい。どんだけ出し惜しみするんだと。

もっとこう、すれ違いざまにセックスだとかさ、挨拶代わりにセックスだとかさ、お近づきのしるしにセックスだとか、「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はセックス記念日だとかさ、なんでオープンにできないのか。

僕が女だったらやりまくり、きっとセックスの代名詞みたいな存在になっているはずなのに、現存する女性の大半はそんなことはない。もう、これが不思議でしょうがない。

それにね、そういったセックスに関するエトセトラももちろん不思議でしょうがないんですが、それ以上に不思議な事象があるんですよ。なんていうか、これを聞いたら皆さんもご理解いただけると思うんですけど、本当に決定的に女の子が不思議でしょうがない事象があるんですよ。

それが、女の子の言う「かわいい」という基準。これがいかんとも分かり難い。

世の女性は良く分けのわからない腐ったパンダみたいなキャラクターや、どうみても硬い日のウンコとしか思えないマスコットを「かわいい!」と連呼したりし、頭の中に水死体でも詰まってるんじゃないかと思うほど理解に苦しむことがあるのですが、それ以上に理解できないのが女性が女性を、特に親しい知人を評価する際の「かわいい」という基準、これが全く持って理解できないのです。

ほら、女性って、自分の友人とかのことを話す時に、「かわいい子で」とか言うじゃないですか。そりゃね、世の中には沢山のかわいい子がいますよ、山のようにカワイイランカーの女性がいますよ。けれどもね、どういう比率で考えてみても、女性が「カワイイ」と紹介して本当にそうであることが少ないんですよ。

僕も人の容姿をどうこう言えるほど偉くなんですけど、どう考えても夜は墓場で運動会みたいな女性を「カワイイ子だよ」とか言いやがりますからね。一体彼女の頭の中でどういった変換が行われてるのか、何枚フィルターかけて画像処理してるのか不思議でしょうがない。

かと思ったら、雑誌の表紙なんかで神々しく微笑む大塚愛様を見て「大塚愛ってかわいくないよね」とか神をも恐れぬ大胆な発言をしてくれたりしますからね。目が腐り落ちて変わりに半熟卵でも入ってるんじゃないか。

この間もそうですよ。こんな事件がありましたよ。

「ポップティーン」とか言う、浜崎あゆみに憧れてる女子高生が読むような雑誌があるんですけど、その表紙に我らが大塚愛様が載ってたんですよね。「勝ち組ダイエット!」とかいう意味不明な煽り文句とともに笑顔でピースをする大塚愛様は、相変わらず慈愛に満ちた笑顔で、この笑顔と彼女の歌声さえあれば世の中の犯罪とか戦争とか裏切りとか家賃の督促とか、そういったどす黒い物が浄化されていくんじゃないか、なんていつものごとく思っていたわけなんですよ。

で、その雑誌で大塚愛様の特集インタビューをやってるっぽいので、手にとってペラペラと読んだわけなんです。考えてみてください、「ポップティーン」という正に10代の小娘が読むような雑誌を僕のような野武士が読んでいたわけなんです。そりゃ周りの視線が痛いほど刺さる刺さる。

大塚愛様の特集はやはり素晴らしく、感動のあまり何度も嗚咽を繰り返し、なんで彼女が国民栄誉賞を貰えないのかと怒りに打ち震えていたのですが、そうするとね、横から会話が聞こえてきたんですよ。

「えーカワイイよー」

「そうかな?」

「超カワイイって!」

二人連れの女子高生みたいな娘っ子がいたんですけど、一方の女の子がもう一方の子をしきりに褒め称えているんですよ。モデルをその気にならせてヌードにさせようと画策するカメラマン以上に「かわいい」とか「美人」とか連呼してるんですよ。

「この髪型とかいいと思うんだよね」

「うん、幸子はカワイイから何しても似合うよ!」

「えー、そうかなー」

とか、もう褒めまくり。その会話を横で聞いてると、確かにポップティーンの大塚愛様も気になりますが、そこまで褒められている娘のことが気になるじゃないですか。大絶賛されている幸子のことが気になるじゃないですか。

あいにくとね、僕のポジションからは褒められている幸子の後姿しか見えないの。褒めてる子のほうは顔までバッチリ、まあそこそこにかわいかったりするんです。そんな子が大絶賛するほどカワイイってんですから期待するじゃないですか、後姿的にもカワイイオーラがムンムンしてるじゃないですか。だからね、不自然でないように移動しつつ、幸子の顔を確認しにいったわけなんですよ。

そしたらアンタ、もうお決まりの展開なんですけど、何かの悪い冗談みたいな、笑えないブラックジョークみたいな幸子さんじゃないですか。法律と世間体が許すなら、褒め称えていた子を逆さ吊りにして激しく叱責したい、そんな気分に駆られましたよ。

で、その幸子達は「サッカー部の大竹君は絶対に幸子に気がある」だとか「実は不倫に興味がある」とか訳の分からない、ノストラダムスの四行詩みたいなことのたまってたんですけど、それ以上に許せなかったセリフが

「大塚愛ってかわいくないよね」

ですよ。もうね、時代が時代だったら打ち首ものですよ。どうしてこう、とんでもアニマルな知人をカワイイと賞賛して、大塚愛様を貶めることができるのか。その感覚が不思議でしょうがない。僕としては中国人ばりにデモでも起こしたいくらい怒ったわけですが、そこは大人、グッと堪えましたよ。

それにしても、女性が女性に「カワイイよ」というのは本当にあてにならない。こういう話もあって、大学時代に、よく授業で一緒になってた座敷わらしみたいな顔した同級生の女の子がいたんですけど、その子がお見合いおばさんのごとく僕に女性を紹介しようとしてくるんですよ。

「絶対にいい子だから、会うだけ会ってみて」

「すごいカワイイ子だよ!」

とか連日の如く、それこそ大学に行く度に言われましてね、そこまで言うなら会ってみるかって期待と股間を膨らませて会いにいったわけですよ。その座敷わらしの情報によると、その子はどちらかといえばカワイイ系で、グラマラスな体系、性格も器量も良くてモテモテにモテてるらしい。もうとにかくカワイイと連呼。

「でさ、その子にpato君の好み伝えておくからさ、どんな子が好み?」

とか言うわけですよ。座敷わらしが。もちろん僕も確固たる好みを持ってますので、この申し出は願ったり叶ったり。それとなく好みを伝えます。

「髪は後ろで一つにくくってて、原チャリに乗ってる子が好み。あと、ブーツとか履いてるの好き」

とか、ちょっとはにかみながら伝えましたところ、

「大丈夫、バイクの免許持ってるし髪も長いよ!言えばブーツも履いてきてくれるんじゃないかな」

という有難い座敷わらしのお言葉。当日、もうドキドキしながら会いに行きましたよ。

そしたらアンタ、待ち合わせ場所には金剛力士像みたいな女が立ってるじゃないですか。なんかブーツとか履いてるみたいなんですけど、ちょ、おまっ、それブーツって言うかリングシューズじゃねえか、みたいな感じなんですよ。

「今日は乗ってこれなかったけど、普段は原チャリに乗ってる」

とか、金剛力士像が言ってたんですけど、僕の頭の中では力士像がマッドマックスみたいなアメリカの大きいバイクに乗ってハイウェイを疾走、追い抜く際に他のバイクを裏拳でなぎ倒していく絵図しか浮かびませんでした。

記憶が封印されていて良く覚えてないんですけど、確か飯食って映画見て帰ってきたと思います。

次の日、座敷わらしが「かわいかったでしょ?」とか、得意気な、小悪魔的顔をして近寄ってきたんですけど、その刹那に思いっきり目潰しでもかましたい衝動に駆られましたが、グッと堪えました。

「カワイイ」という言葉は、当て字で「可愛い」と書きます。愛することが可能な相手なら、それはもう「可愛い」ということなのです。つまり、カワイイの基準は人それぞれ、誰かが誰かをカワイイと言ったからといって、それを責める事はできないのです。

けれども、その、なんだ、もうちょっと色々とあるだろ。もうちょっと控え目にというかなんというか、その、なんだ、とにかく、女性が女性を紹介する際に言う「カワイイ」という嘘8000の形容詞、あれだけは絶対にやめて欲しい。

ああいうのは本当にカワイイと思って言ってるのか、それとも俺達無垢なる子羊をはめてやろうとして言ってるのか、その辺のところを是非とも女性に聞いてみたい。

不思議、不思議、女の子って不思議。

ちなみに、全然関係ないですけど、誰が見ても普遍的にカワイイ大塚愛様の待望のニューシングル「SMILY/ビー玉」が本日発売です。これは神からの贈り物です。みんな買いましょう。僕は10枚くらい買います。

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