大阪クライシス

大阪クライシス

ホント、大阪ってのは腐り果てた街だな!瘴気に満ち満ちとるわ!

とまあ、定番の如く大阪ネタの登場です。僕は以前から大阪に行くとロクなことがない、と公言しており、大阪を鬼門、魔都市と位置づけているわけなんです。

以前は、大阪に到着してものの数分、マクドナルドでオツリを貰えないという大惨事が発生したり、ミスタードーナツで辱めを受けたり、蟻地獄みたいな風俗店に引き込まれそうになったり、名も知らぬローカル駅で寒さに震えたり、新幹線に乗り遅れたり、全ての酷い体験が大阪で束になって襲ってきたものでした。そうそう、全国キャラバン初の警備員登場も大阪の地でした。

とにかく、僕が大阪に行くと定番の如く何かのイベントフラグが立ち、不幸のどん底に叩き込まれる。そんな事情から幾度となくこの日記で大阪という街を叩いてきたのですが。

「今日の日記はあんまりです。私は生まれも育ちも大阪で、大阪という街を愛しています。それだけに今日のpatoさんの大阪叩きネタは許せません。もうnumeriは見ません、さようなら。失望しました」

なんて、真に受けちゃった人から微妙に反応に困るメールを貰ったりして、ブロークンハートしちゃっうわけなんです。まあ、それでも大阪ネタはやめないんですけど。

でもですね、こう言っちゃなんですけどね、僕はそれこそ「大阪なんてなくなればいい」とか「大阪は独立国家になればいい」なんてユーモラスに叩いたりしますけどね、本心では大阪のことが好きなんですよ。好きで好きでたまらない、大阪府知事になりたいって思ってるくらいなんですよ。

やっぱね、大阪の街って人情味に溢れてるじゃないですか。他人に介入せざるを得ない大阪オバチャンとか、立ち呑み屋でくだ巻いてる阪神大好きおっちゃんとか、そういった開放的な大阪独特の文化って大切だと思うんですよ。そう、間違いなく言える。僕は大阪が好き、愛してる。

そんなこんなで、このゴールデンウィークだかゴールデンウィンクだか知りませんが、大型連休を利用して大好きな第二の故郷大阪に行ってきましたので、その報告をしたいと思います。

5/1から5/5まで大阪に滞在したのですが、前半戦は何事もなく楽しく過ぎました。最初に新幹線で新大阪駅に降り立った瞬間、やはり瘴気というか腐敗したガスと言うか、大阪独特の嫌なものを感じたのですが、それでも5/3までは何事もなく、毎日面白おかしく過ごさせて頂きました。

問題は5/4でした。この日は阪急電車に乗って梅田から神戸まで移動してたのですが、つい先日購入した真新しいFOMAでピコピコとゲームしたりメールしてたりしたんですわ。で、乗り換えの駅に到着したから降りて電車を待った。

さすが関西ってのは大都会だよな、待たなくても電車がやってくる。それでまあ乗った。しかも座れた。よーし、メールとかゲームの続きしちゃうぞーって携帯を取り出そうとしたらさ、

ないのよ。

もう、姿も形も、煙のように消え失せてやがんの。買って一週間もしない新品携帯電話が、職場でも我が家でも風向きが良くないと電波が入らない携帯電話だけど、新品の電話がないの。もう、さっき降りた時に電車に忘れてきたとしか思えない。

電車を降りてですね、タウンページをめくって阪急電車に電話しましたよ。そしたら、「失くした駅に電話して、番号教えるから」「三宮の駅に電話して」「明日になったら梅田の忘れ物センターに電話して」などと体よくたらい回し。もう途方に暮れて泣きそうになったわ。

でまあ、携帯も見つからず、失意のまま大阪は梅田に舞い戻りましてね、酒を飲んだり焼肉を食ったりしてたんですわ。で、腹も満腹、ほろ酔い気分でフラフラーと阪急梅田駅を歩いていたんです。だいたい0時前後だったかな。

そしたらアンタ、ムチャクチャウンコしたくなるじゃないですか。

サドゥンリーウンコというかなんというか、もう出る寸前、下手したら頭頂部がちょっと出ていてもおかしくない、って感じのP4レベルの便意が襲ってきたのですわ。

やばい、やばい、どこかにトイレはないものか。こんな梅田のど真ん中でウンコなんか漏らしたら世捨て人になるしかない。

必死で案内表示を探すんです。そしたら、階段を上がったところにトイレがある旨の案内表示が。

なんかですね、知ってる人は知ってると思いますけど、阪急梅田駅の構造って変わってるんですよね。微妙に複雑な構造で分かりにくいのですけど、階段を上がっていくと、トイレとコインロッカーくらいしかないうら寂しいフロアに出るんですよ。

0時を回っていると言うことで人通りも全くない、おまけにSF映画に出てくるような寂しいフロア。ちょっと躊躇しますが、やはり背に腹は変えられません。いや、ウンコで腹が痛いのですから腹に腹は変えられません。もう、砂漠でオアシスを見つけたような嬉しさでトイレに駆け込みましたよ。

うん、そしたらさ。もうホントお約束なんだけど、大便ブースは見事に満員御礼、ソールドアウト。まあ、元々が目立たぬ場所にあるショボイトイレですから、大便ブースが二個しかなかったのですよね。もうホント、ケツの穴は見事に臨界点を迎えてるんですけど、満員とあらば待つしかありません。大便ブースの前に仁王立ち、直立不動で尻に刺激を与えないように待ちましたよ。

でもな、どっちの大便ブースも一向に開かないのな。中からゴソゴソと音はするんだけど、一向に開かないの。

ああ、もうダメだ。出るかもしれない。無我の境地に達し、少しばかり気が遠くなり、ウンコと共に何か大切なものを大地に落とそうとしていたその瞬間でした。

ガチャ!

右側の大便ブースの扉が開いたのな。それはそれは見事に豪快に、ドアが外れるんじゃないかって勢いでバシーンと開いたの。水を流す音が聞こえなかった気がしたんですけど、そんな気にせず駆け寄りましたよ。

おお、天の助け。神はまだ我を見捨てていなかった。

開いたドアからはケミストリーの右側をさらに右側にしたような、下手したら右側過ぎて左側になるんじゃねえの?って感じの20代の若者がですね、それはそれは猪突猛進、敵の陣地を突破せん勢いで出てきたのですよ。

オラ、やっとこさウンコできるだ。そう思ってトイレに近づくと、半開きのドアから傘が立てかけてあるのが見えました。うん、大便ブース内にシックな傘が立てかけたあった。

あらら、さっきのケミストリー兄ちゃんが忘れたのか?すぐに追いかけて届けてあげた方がいいかな?そう思いましたけど。今は僕の人間の尊厳を賭けた一刻を争う時。申し訳ないですが、人様の傘になど構ってられません。もうウンコまっしぐらで半開きのドアを押しましたよ。

うん、開かねえの。

さっきケミストリーが物凄い勢いで出てきたドアが、それがいくら押しても半開きから開かないの。何かにドアの向こうでつっかえてるみたいで、全然開かないの。

おかしいな。そう思ってよくよくドアを見てみるとですね、ドアのブース内側に背広がかかってるんですよね。なんかドアの内側にフックみたいなのがついてるじゃないですか、そこに背広がかかってるの。

不審に思って半開きのドアに顔を突っ込んで大便ブース内を見てみたところ、そこには途方もない、全米が震撼するほどの光景が広がっておりました。

うん、気の弱そうなサラリーマン風のオッサンがな、ちょっと涙目になって床に膝をついてた。なんか下はブリーフ姿だった。

さっきまでケミストリー右側が入っていた大便ブース→そこにサラリーマン風のオッサンが入ってる→二人は一緒に入ってた→ゴソゴソ音がしていた→水を流す音が聞こえなかった→サラリーマンは下はパンツ姿で涙目→2人はホモ

一瞬何のことか分からずパニックになったのですけど、どう考えてもコレしか考え付かない。ホモであるケミ右とサラリーマンが大便ブースでプレイ、終ったらケミ右は猛烈な勢いで飛びだす。性欲を処理した後の男なんてそんなもんだ。で、サラリーマンは涙目、床に膝まずく(女役?)

この答えが導き出された瞬間、戦慄したね。数々の状況から計算して上のような答えを出したのだけど、チーンと答えが導き出された瞬間にブリッといきそうになったもの。我慢してたブツをブリッといきそうになったもの。

余りの状況にパニックになった僕、しかも僕まで掘られたらかなわんとでも思ったのでしょうか、涙目のサラリーマンに

「ご、ごめんなさい」

と、何がごめんなさいなのか分からないけど謝ると、脱兎の如く逃げ出しました。もう、ウンコとか下手したらちょっと出てたかもしれないけど、そんなの気にせず一心不乱に逃げ出しました。

ウンコを漏らしそうになるわ、ホモセクシャルな人が愛の短歌を詠みあげている現場に出くわすわ、ホント、夜の梅田ってのはありえないよな。大阪ってのはホントありえない。

次の日、阪急に電話すると失くした携帯は三宮駅にあるとのこと。朝一から電車に乗って携帯を取りに行きました。買いたての僕の携帯は電池が極度に消耗されていて充電切れそうになってたけど無傷で生還。

やれやれと伊丹空港(大阪空港)に向かって岐路に着きます。事前に予約しておいた飛行機チケットを購入し、搭乗手続きをしようとすると

「このチケットは取り扱いできません、お近くの係員にお問い合わせください」

という無情なる機械の表示。おいおい、どうなってんだよ、大阪よーいい加減にしてくれよなー、搭乗手続きできないじゃねえかー、と近くにいた係員にさんに猛烈に抗議しましたところ、

「これは関西国際空港発のチケットですね」

と冷静に、裁判官の如き淡々とした口調で言われました。うん、予約する便を間違えたみたい。間違えて関空発を予約しちゃったみたい。もうなんというか、顔から火が出るほど恥ずかしかった。

おまけに、その日はGW最終日と言うこともあって、伊丹発の便は最終まで全部満席。おまけにキャンセル待ちも相当数いるということ。ここから関空に急いでいっても予約した便にゼッタイに間に合いませんし、絶体絶命。

そしたら、起死回生の一手として、まだ空席のある隣の県に向かう飛行機に乗ればいいと提案されました。で、そこから電車に乗って帰れば大丈夫と。

当日に飛行機チケットを取ると運賃が高くなるのですが、web割りという手法を使えば若干料金が安くなります。iモードで予約するだけで安くなるというのですから、使わない手はありません。

係員さんもそう提案してくれましたので、さっそく先ほど帰ってきた携帯電話を取り出してiモードで隣の県まで飛ぶ便を予約しようとアクセスすると、

「電池がありません、充電してください」

という無情なる表示。もうなんというか、テロリストでもハイジャックでも何でも来いって気分になった。死にたい。あまりのショックに手負いのマイケルジャクソンみたいに踊るくらいしかできなかったわ。踊らなかったけど。

GWの大阪滞在、携帯なくすわホモ見るわウンコ漏らしそうになるわ空港間違えるわ、一番必要な場面で携帯の電池切れるわ、ありえない状態でございました。ありなえい、大阪。ノーモア大阪。

冷静に考えてみて、元を正せば全部僕が原因で自業自得な感が否めないのですけど、それでも声を大にして言いたい。大阪なんて国土からなくなってしまえば良いと。やっぱあそこは鬼門だ。

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