新生活、頑張ってます

新生活、頑張ってます

まあ、この春から新生活を迎えたのは僕だけではないと思います。多くの方が進学や就職や転職、転勤や左遷やリストラや離婚などで新しい生活を迎えたことと思います。

新しい環境で心機一転、ブリバリ頑張るぞーって思ってる人もいるでしょうし、早くも困難に直面し、もう辞めたい、田舎に帰りたい、などと思っている人もいるかもしれません。中には、新しい環境の寂しさに耐え切れずホームシックにかかっている人もいるかもしれません。

苦しい人も沢山いるでしょう。辛い人もいるでしょう。新生活に戸惑っている人もいるでしょう。けれども、もう少しだけ頑張ってみることお薦めします。全てを投げ出し、辛い状況から逃げ出すことなんて簡単です。でも、それじゃ余りにも悔しいじゃないですか。もう少しだけ、もう少しだけ頑張ってみる。そうすることで何か道が開けるかもしれません。なにはともあれ、頑張れ、フレッシュマンたち。

そんなこんなで、僕もこの春に転職をし、てんやわんやの引越しを経て新天地で新生活を迎えたわけで、紛れもなくフレッシュマンであるわけなんですが、ここでちょっと僕の新しい仕事や新生活について書いてみようかと思います。

僕の新しい仕事は、これまでの仕事と内容自体は大きく変わっていないのですが、周りの環境が大きく変わりました。なんというか、これまでは同じオフィス内にB子やらヘルスズキやら、わけの分からないバカな同僚が山のようにいたのですが、今度は僕1人です。

そう、15畳くらいありそうな広大な個室を与えられ、中国の皇帝が使っていそうなゴージャスなデスクにポツンと座って仕事をしています。今まではチンコみたいな頭をした同僚やバカな同僚、筋肉女に囲まれてワイワイと仕事をしていたのですが、急に個室に移されて弱っています。前の職場ではあれだけ頑張って職場オナニーをしようと画策していたのに、今では個室なので楽勝、鍵さえ閉めれば職場オナニーし放題です。それは喜ばしいことですが、やはりなんか調子が狂う。

しかも、これまでの職場は比較的フランクな服装でよく、カジュアルな服装で仕事をしたりしていました。夏なんか短パンだったからな。どういう職場やねんって話なんですけど、今の職場にはそれが皆無。もう暗黙の了解で毎日スーツを着用することが義務付けられています。なんというか、毎日スーツってのは思ってた以上に苦しい。

おまけに、ありえない豪放なやり取りで住む部屋を決めたものですから、職場からアパートまでが異様に遠い。遠いとかそういったレベルではなく、もう既に住んでる場所と職場が別の自治体ですから、車で片道40分かけて通勤したりしています。面倒な時は高速道路を使ったりしてます。

そんなこんなで、これまでの環境とは全く異なっており、僕も戸惑いを隠せないのですが、それでもまあ、何とか頑張ってモリモリと仕事をこなしております。そう、新しい環境に戸惑う事は当たり前、それでも前向きに頑張る。それが大切なんだと思います。

新しい職場、与えられた僕の個室でカタカタとパソコンに向かって仕事をしていたところ、なんか個室に備え付けのパソコンが火を噴いて昇天しました。元々は白いボディをしていたようなのですが、月日の経過によりまっ黄色、しかもWindows95とかで、起動するのに8分くらいかかっていたので嫌な予感がしたのですが、僕が使い始めて1時間もしないうちに天に召されました。

「すいません、パソコンが壊れちゃったんですけど」

すぐさま別の部屋で仕事をしている上司にあたる人に相談しましたところ、

「ああん?もう壊したのか?ハッキリ言って新しいの買い与える予算はないから。自分でなんとかしろよ」

などという、アメリカのビジネス界みたいなセリフを吐かれました。前の職場の上司は・・・厳しいけど・・・優しかったのにな・・・。

パソコン壊れちゃったし、終業時間になったし、こりゃ仕事にならねーわー、と夕方くらいに車を走らせてアパートに帰宅しようと思ったのですが、いきなり上司に怒られて心底ブルーな僕、とてもじゃないが片道40分もかけて帰るほどの元気はありません。

「よっしゃ、今日は高速道路で帰ろう」

一般道で40分かかる道のりも高速道路を使えば20分足らず。ホント、高速ってのは素晴らしいものだと思います。この高速道路を使って元気に帰ろうと意気揚々とインターチェンジに向かいました。

それでまあ、見慣れない景色を眺めながらブボーンと高速道路を爆走、我がいとしのアパートめがけて走っていたのですが、ここで異常事態発生。うん、ちょっと信じられない、途方も無い緊急事態発生。

いやな、車のブレーキが効かねえの。

高速乗る前から今日はブレーキの効きが甘い、なんか踏んでも手応えが甘い、とか思ってたんだけどさ、高速道路に乗って最高速度で巡航中に完璧に効かなくなってな。もう、踏んでも手応えってヤツがないのよ。スカスカ。ブレーキペダルがただの飾りとしてぶら下がってる状態だった。

もしかしたら僕の命を狙う国際的犯罪シンジケートがブレーキに細工をして僕を亡き者にしようと画策して、とか考えるんだけど、そういうことは微塵もありえなくて、ただ単純に車の老朽化の問題だと思う。

たぶんな、全国キャラバンで1万キロ以上走ったのが良くなかったんだと思う。元々ガタが来ている車をさらに酷使したわけなんだから、ブレーキぐらい効かなくなって当然、むしろ何も起きない方がおかしい。

でまあ、100うんキロで走行中にブレーキが効かなくなるもんだからさ、僕はもうたちまちパニック。パニクルーよりパニックになっちゃってさ、キョエー!とか叫びながらブレーキ踏むんだけどさ、やっぱスカスカでさ、全然減速しやがらねえの。ハッキリ言って死ぬかと思った。

なんとか命からがら、エンジンブレーキとサイドブレーキを駆使して僕のアパートまで帰ってきたんだけどさ、ブレーキが効かないから車庫入れが難しくてな、モロに電柱にぶつけちゃったわけよ。

でまあ、いくらなんでもブレーキの効かない車を通勤に使うわけにいかないじゃん。だからさ、修理工場の人に電話してさ、レッカー車っていうの?あれで車を持って行ってくださいってお願いしたの。

電話もしたし、レッカー車が来るまで部屋で待ってようかなーってアパートの階段を昇ったんだけど、そしたらアパートの前に世紀末覇者みたいなヤンキーがアンパンでもやりそうな勢いでたむろしてやがったの。で、僕の顔を見るや否や

「てめー、誰に断って五番に停めてるんだ。あそこは俺のスペースだぞ」

とひどくご立腹しておりましてな。僕は不動産屋の人に5番に停めるように言われて停めてたんですけど、そこは彼のスペースだって言ってきかんのですわ。

「殺すぞ、早くどかせ!」

ブレーキが効かないので車を動かしたくないんですけど、それよりなにより、僕は言われた通りに5番に停めただけで移動させるいわれがないんですけど、殺されちゃかなわないので素直に移動させましたよ。

移動させる際に、後ろの方で仁王立ちして見ていたヤンキーをブレーキが効かないという理由で轢いてやろうかと思ったんですけど、それをやったら稲垣メンバーなのでやめておきました。

でまあ、そうこうしているうちに修理工場のオッサンがレッカー車でやってきたので車を運んでもらい、僕も車がないと困るので一緒にレッカー車に乗ってついていきました。

そしたら修理工場のオッサンが僕の車を見ながら言うんですよ。

「あんた、これ、ブレーキパッドが磨り減ってるとかの問題じゃないよ、これ、ブレーキパッドがないよ。跡形もなくなってるよ。よくこんなので走ってたわー」

とまあ、烈火の如く怒りながら言うんですわ。もう、身振り手振り、パントマイムみたいになりながら言うんですわ。上司に怒られ、ヤンキーに怒られ、修理工場のオッサンに怒られる。もう僕は半泣きになってました。

結局、車の方はブレーキパッドの交換だけでは終らず、その上の方の部品まで逝かれてしまっていたらしく、長期入院、高額の修理代になるとのことでした。敷金礼金を払ってしまって金が無い、おまけに家電品も買い揃えなきゃいけないのに、かなりの修理費になるそうです。

もうどうしたらいいかわかんねえよ・・・。

半泣きになりながらアパートに帰り、スーツを脱ぎます。このまま何もかも忘れて眠りたいところですが、そうは問屋が卸しません。

僕は今までカジュアルな服装で仕事をしていましたからスーツってものを一着しか持ってないのですよね。そう、キャラバン中に鹿児島で購入した5万円のスーツ一着しか持ってないの。前に持ってたヤツはアイロンがけに失敗して天に召されたからな。

それでまあ、間違いなく一張羅ってヤツを毎日着て行って仕事してるんだけど、やっぱさ、シャツだけは綺麗なもので仕事したいじゃん。でも、シャツも2着しかないやん。たった2着しかないやん。だからさ、家に帰ってから洗って干してさ、明後日も着なきゃならんわけよ。そう、ローテーション投手が二人しかいない状態で着回さなきゃいけないわけ。

洗って着るって簡単に言うけどな、親父の手によって洗濯機を奪われた僕には大問題でな。もう洗う術がないんだよ。洗濯機が無いって大変なことだよ。それでまあ、毎日毎日流し台で手もみでシャツを洗ってな、オシンみたいになりながら洗濯してるわけよ。

でまあ、洗い終ったし後は乾かすだけだぜーってベランダに出て一枚だけシャツを干したんだけどな、干した瞬間に強風に煽られてシャツが飛んでいってなぁ・・・。もう、それはそれは見事に巣立ちする鳥みたいに見事に飛んで行ってなぁ・・・。2枚しかないシャツの1枚を失っちゃったわけ。何も無い部屋の中央で泣きそうになったわ。

おまけに、車が入院しちゃって無いもんだから、電車とバスを乗り継いで通勤しなくちゃいけなくてな、異様に乗り換えの接続が悪いもんだから2時間以上かかるんだわ、これが。ということで毎朝5時起き。

パソコンぶっ壊れ、車ぶっ壊れ、シャツが飛んでいく。上司に怒られヤンキーに怒られ、修理工場のオヤジに怒られる。オマケに連日の5時起き。職場に行ったら独房みたいな部屋で仕事。もうボランティアの人の介護が必要なくらい不遇な僕で、新生活が辛くて辛くて仕方ないのですが、もう少しだけ、もう少しだけ頑張ってみようかと思います。

今日が頑張れたら明日を、明日を頑張れたら明後日を、そうやって少しずつ少しずつ頑張っていこうかと思います。た、たぶん頑張れるよな・・・。たぶん。

ということで、この春新生活を始めたフレッシュマンの皆さん。共に少しずつ頑張っていきましょう。

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