64MBの絶望

64MBの絶望

パソコンの周辺機器ってのは本当に便利になりました。

スキャナやタブレットなどの入力機器も多種多様に出ていますし、MOドライブやDVD-Rや外付けHDDなど、記憶装置も数多くあります。他にも挙げるとキリがないのですが、家電なんかと接続してパソコンで制御するなんていうのも広義では周辺機器にあたるのかもしれません。

また、匂いを発する箱みたいなのを周辺機器としてPCに接続したり、USB接続のクリスマスツリーなんて訳の分からん商品が出たりしています。そのうちUSB接続の電動フグ(エロ動画の女優の喘ぎ声に敏感に反応して強弱を制御)ですとか、USB接続のダッチワイフ(顔部分が自在に変化、専用ソフトで顔作成が可能、単純なセリフなら言わせることも出来る)などが発売されるかもしれません。ホント、すごいですね、PCの周辺機器って。

一昔前はパソコンにつける周辺機器なんて、パソコン雑誌の付録CDについてくる極端に再生時間が短く映像の荒いエロ動画を家族に内緒でコソコソ見たいがために接続するイヤホンくらいが関の山で、あとはプリンタぐらいがせいぜいでした。

そんな時代から考えますと、今日のPCを巡る周辺機器は大変恵まれていると思うのです。周辺機器が充実するということは、それだけPCによって成し遂げられる仕事も増えるということですし、なにより我々の生活が便利で豊かになるのです。文字通りPCの周辺を取り囲むように存在する多種多様の周辺機器、やはり大変喜ばしいものなのです。

さて、そんな雑多な周辺機器において、最近我が職場に導入され、すばらしいほどに利便性を発揮しているものがあります。これはもう機器と呼べるかどうか知りませんが、あまりの利便性の良さや手軽さから、文字通り大車輪の勢いで活用されています。

それは、「USBフラッシュメモリー」と呼ばれるものなのですが、これが大変便利で使いやすい。こんな便利な品物があったなんて!と目から鱗だか目糞だか知りませんが何かがバリバリと剥がれ落ちるのを感じたほどでした。

これは早い話がUSBスロットに差し込むメモリーなのですが、これが非常に単純でありながら限りなく利便性が高い。ただ単に親指程度の大きさのメモリーをUSBスロット差込み、データを入れるだけのものなのですが、これがPC間でのデーターのやりとりに多大な威力を発揮するのです。

職場のマシンは個人によってまちまちです。同じWindowsでもバージョンが違うなんて当たり前ですし、フロッピーディスクドライブがついてなかったりネットワークに繋がっていなかったり、たかだか数MBのデータをやり取りするためだけにCD-Rに焼くのもバカらしい、マシン同士でのデーターのやり取りが困難である場合がほとんどです。

そこで登場するのがUSBフラッシュメモリーってわけなのです。今や殆どのPCにUSBスロットは搭載されていますし、データーのやり取りも非常に楽。差し込んでデーターぶっ込んで持っていくだけですからね。職場のような各種のPCが入り乱れている状態でのデーター移動にUSBフラッシュメモリーは限りない猛威をふるっているわけなんです。

そんなこんなで、我が職場でも64MBのUSBフラッシュメモリーを購入し、同僚どもがこぞって書類だとかデーターとかを移動するのに使っているのですよね。64MBも容量がありますから、書類ならまず間違いなく入りますし、ちょっとしたプレゼン資料の移動なんかも楽々とできるのですよね。

利用度の高いものですから、皆が使いやすいように共用のUSBメモリー置き場がありましてね、USBメモリー様は常にそこに鎮座しておられるのですよ。で、データーを移す必要が生じた場合は、そこに行ってUSBメモリー様を持ってきて、そいでもってデーターを移す。作業が終わったら綺麗サッパリに自分が使ったデーターを消去し、元あった場所に厳かに戻す。そういう暗黙の了解があるのですよね。

とにかくこのUSBメモリーは仕事において非常に便利なのですが、僕の私生活においても多大なる恩恵を授けてくれることがあるのですよね。職場で購入し、皆が仕事に使っている物品を私生活で使用する。公私混同も甚だしいのですが、とにかく便利なのでプライベートでも使わずにはいられない、そんな状態なのです。

一ヶ月前の12月24日クリスマスイブ、皆さんは覚えてますでしょうか。当Numeriの管理人patoが「ぬめぱとクリスマスレィディオ」と称して極度の泥酔ネットラジオを放送し、サバトの如き惨劇の夜をプロデュースしたあの日の出来事を。

あの放送はもはやラジオ放送として成立しておらず、あとで録音ファイルを聞いてみて激しく自己嫌悪に陥ったのですが、実は最初はちゃんとした放送をするつもりだったのですよね。その証拠に、キチンとテーマに沿った形でトークを展開しようと、放送前の段階からリスナーの皆さんに投稿を募っていたのです。その募集告知を見てみますと、

募集テーマ

1.クリトリスの思い出


クリスマスの思い出じゃないですから注意してください。弄ってたら取れちゃってファミコンのボタンみたいになってた、とか肉感的で生々しい思い出を待ってます。


2.初めてオッパイを触った時の思い出


どういうシチュエーションで、どんな感触だったか。その時何を感じたか、宇宙を感じたのか。小宇宙(コスモ)を燃焼させたのか、詳細に教えてください。


3.patoさん恋愛相談室


クリスマスを寂しく過ごすサムライどもの真剣な恋愛相談待ってます!今から好きな人に告白しようと思います!お薦めのセリフを考えてください!など、特攻隊のような勇ましい相談を待ってます。また、大好きな人がきっと今日のヌメリラジオを聴いてるはず、という方はその方だけに分かる形でメッセージを送ってもらっても構いません。読み上げます。


「クリトリス」だか「おっぱい」だとか、募集内容がアレなんですけど、とにかく、ちゃんと放送しようと投稿を募っていたのです。

で、放送前の段階から何人かのリスナーさんにメールにて投稿を頂いていたのですよね。「おっぱい」だとか「クリトリス」に関する下劣極まりない投稿メールを、それこそ有り得ない勢いで頂いていたのです。

しかしながら、ここで1つ問題が。ラジオ放送は我が家のノートパソコンから行うつもりでいました。まあ、職場で「Numeri」とか連呼して放送するわけにもいきませんから、家でやるのは至極当たり前のことだと思うのですよね。

で、この投稿メールを使ってジョイフルにラジオ放送しちゃえばいいじゃん、とか思うのですけど、僕ってばメールは全部職場で受信しちゃうんですよね。仕事のメールもサイト関連のメールも、とりあえず全て職場のマシンで受信しちゃうの。

そうなってくるとさ、職場のマシンで受信したこれらの投稿メールを、それこそ「おっぱい」とか「クリトリス」とか憲兵に逮捕されかねない文字が躍る投稿メールを我が家のマシンに移動させなきゃいけないのですよ。

でまあ、メールに添付して我が家のマシンに送るとか、CDに焼いて持って帰るとか色々と考えたのですけど、よく考えたらそれも結構面倒くさい。なんとかしてこれらのデーターを楽に家にもって帰れないものかと考えたのです。

そこでUSBメモリーですよ。これなら移動させるのも楽、おまけに容量もある程度はある。なんともうってつけじゃないか!と喜び勇んでUSBメモリーに投稿メールをドンドコと投入し、ちょっとサイズが余ったから家でも鑑賞したいエロ動画を数本投入し、大車輪の勢いで家へと持ち帰ったのですよ。職場のUSBメモリをラジオ放送の投稿メールとエロ動画を持ち帰るために利用する。本当に公私混同も甚だしい行為です。

でまあ、なんとか投稿メールも持ち帰ることができ、正直言うと後半は何を喋ったのか覚えていませんが、ラジオ放送へとこぎつけ、あのような惨劇が繰り広げられたのです。

で、放送が終わったら次は「決戦はクリスマス」で書いたプレゼンの準備をせねばならず、30分だけ寝て職場へと舞い戻ったのです。もちろん、プライベートでUSBメモリを使用したことがバレぬよう、しっかりとメモリを携えて職場に舞い戻ったのです。最初あった状態と寸分違わぬようにメモリ置き場に鎮座させ、何事もなかったことを演じたのです。それが12月25未明、クリスマスの日の出来事でした。

それから約一ヵ月後の今日ですよ。

ちょっと引継ぎ関係の書類を後輩のPCに移動させようかと思いましてね、約一ヶ月ぶりに件のUSBメモリーを手に取ったのです。そして、データを投入しようと自分のPCにUSBメモリーを差し込んだのでした。

パッとウィンドウが開き、今まさにUSBメモリー内に入っているファイルが一覧になって表示されるのですが、そこには

初めてオッパイを触ったときの思い出係.eml
初めてオッパイを触ったときの思い出.eml
オッパイ係.eml
クリトリスの思い出係.eml
patoさん恋愛相談室係.eml
初めてオッパイを触ったときの思い出.eml
マシュマロまみれのガチンコファック.mpg


もうね、目がかすんでディスプレイの文字が見えなかった。涙で前が見えなかった。あまりの出来事に半笑いになりながら、ハハハハハとザックリト手首を切り刻みたい衝動に駆られたもの。なんかさ、一ヶ月前のクリスマスイブ、USBメモリの中身を消し忘れてた。

この一ヶ月間、使用頻度の高いUSBメモリですから何度となく同僚の手に渡り、その度に同僚はこれらのファイルを見たわけです。そりゃ、おっぱいとか書いてあったら誰だって見るわな。もう死にたい。

クリトリスの思い出

初めてペロンとめくられたときビックリしました。


こんなメールですとか、

初めてオッパイを触ったときの思い出

<略>
そんで、話の流れはどういうわけか
「わたし、母乳でるんだよー」とかいう話題になりました。

なに?!

女子高生なのに??

母乳!!??
<略>


こんなメールや、

初めてオッパイを触ったときの思い出

<略>
この柔らかさのためなら親でも殺せるって思った。

限りない小宇宙を、セブンセンシズを感じていた。

両の手首をクリクリと回しながら。
<略>


とかですね、恐怖新聞より恐ろしい内容のメールがテンコ盛り。しかも恋愛相談室にいたっては、

patoさん恋愛相談室

patoさんこんにちは。いつもNumeri見ています。
<略>


などとサイト名とHNがモロに出ている始末。

こんな核弾頭としか思えないデーターを満載したUSBメモリが一ヶ月間同僚の間を駆け抜けてたわけだ。

もう終わった、明らかに終わった。間違いなくサイトバレしてる。間違いなく職場にサイトバレしている。そういえば、最近同僚どもが僕と会話する時は意味不明に半笑いだからな。かなりの確率でサイトバレしてるわ。下手したら法廷に立つことになるかもしれん。

ということで、もはや一刻の猶予も許しません。こんなサイトバレしているサイトで呑気に日記を書いてる場合ではございませんので、今日はとっとと不貞寝でもしようかと思います。

64MBのUSBメモリー、その中には絶望という名のデーターがギッシリと詰まっていました。もう死にたい。

サイトバレしてるかもしれないのに、日記の出だしで「USB接続の電動フグ」だとか「USBダッチワイフ」とか恥ずかしいことを相変わらず書いてる時点で何箇所か的確に間違ってるんだけどな。

ということで、明日あたりにこのサイトが綺麗サッパリ消えていたら、そういうことだと察してやってください。もう死にたい。

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