15分トライアル日記2

15分トライアル日記2

15分で日記を書ききる。途中までしか書けなくてもそこでアップする。そんな企画です。


1/8-3 おばあちゃんのトイレ

僕のおばあちゃんの家は、なんだか今時存在しないような物凄い貧乏長屋でした。

台所なんかモロに土間で、部屋もすげえ狭くて壁も薄い。おまけにすっげえボロボロで、なんか変な臭いとかしてました。そんなボロボロの貧乏長屋に、おばあちゃんは独りで暮らしてました。

僕ら孫どもは、夏休みになるとこぞっておばあちゃんの家に預けられ、1ヶ月近い日々をその長屋で過ごしていました。

当時の僕は、その貧乏長屋のおどろおどろしい佇まいと、壁に茂ったシダ類の葉が妙に不気味で、いつも怖がっていました。おまけに、居間に置いてあった仏壇は怖いわ、天井の模様が鬼の顔みたいで怖いわで、とにかくおばあちゃんの長屋が怖かった。

でも、やっぱり孫どもが一同に集められて過ごすわけですから、僕だけそんなチキンなこと言えないではないですか。言おうものなら、「あいつすげえ臆病なのな」って従兄弟どもにバカにされるに決まってます。

でまあ、本当は怖いのに妙に強がっちゃって、全然怖く無いぜって素振りをしていたのですけど、それは他の従兄弟も同じだった見たいで、みんなおばあちゃんの長屋が怖いのに、強がって怖く無い素振りをしていたんですよね。

そんな風にして、ガキどもも意地を張り合って怖いくせに怖がっていないフリをしていたのですけど、そんな意地とか見栄とか超越して、明らかに怖すぎるものがおばあちゃんの長屋には存在していたのですよね。さすがにこれは誰も強がれず、本気で怖いって口々に言ってた。

まあ、トイレなんですけど、とにかく長屋のトイレが怖かったんですよね。長屋だけあってトイレは共同トイレで、一旦外に出てから行かなくてはいけなかったのですけど、とにかくソレが怖かった。

おまけにトイレ自体もすっげえボロボロでおどろおどろしくて、壁はタイルとか洒落たものではなく、コンクリート打ちっぱなしの殺風景なもの、電球は裸電球だし、オマケにそこにクモとかいたりしてな、とにかく暗くて不気味なの。

小便器なんてものは存在せず、なんか溝みたいなのが掘ってあって、そこに小便をするようになってて、大便するところなんて木のドアで、もちろんボットン便所。なんか便器の中から手とか出てきても何ら不思議ではない雰囲気だったよ、あれは。

そのトイレは昼間でも不気味で、すっごくシットリとしてて、明らかに物の怪の類とか出そうな雰囲気だったため、とにかくみんな怖がってた。トイレに行くのが怖くてなあ、みんな必死で我慢して、それでもどうしようもない時はおばあちゃんに一緒に来てもらってた。

個室の中でウンコしながらな、「おばあちゃん、ちゃんとそこにおる?」「ちゃんとそこにいてな」って、ドアのトコで待ってるおばあちゃんに何度も何度も呼びかけながらな、モリモリと溜まりに溜まったウンコをしたものだったよ。

昼間はなんとかおばあちゃんについてきてもらってトイレに行けたのだけど、さすがに夜は怖すぎて、ただでさえ不気味なトイレの怖さが400%増ぐらいになるもんだからさ、もはや誰も、おばあちゃんの付き添いありでもトイレに行けない状態になってた。

そこで子供達は朝まで必死に我慢したり、我慢できずに窓からオシッコとかしちゃってたのだけど、そういう時に限ってウンコしたくなる子供がいるんだよな。タイミング悪いというか、いつも「ここでウンコしたくなったら最悪」ってな状況でウンコしたくなるヤツがいるんだよな。

まあ、ぶっちゃけ僕なんですけど。

もう夜も更けて、後は寝るだけだぜってな状態になってさ、すっげえウンコしたくなったのよ。もう我慢できない、一瞬でも気を抜いたら出るってな状態になっちゃったわけ。

おばあちゃんも変なシャンプーハットみたいなのかぶっててさ、後は寝るだけみたいな状態なんだけど、


(15分タイムオーバー)

(この後はウンコが臨界点に達し、それでも怖いからウンコを我慢するのだけどそのうち深夜になっちゃって、もうだめで、いよいよおばあちゃんにトイレについてきてもらおうとするのですが、おばあちゃんが寝ている場所に行き着く前にちょっと漏らす。で、トイレに行こうと外に出たら影から猫が出てきて、ビックリしてウンコが全部出ちゃって、まるで長屋みたいに幾重にも重なったウンコを漏らすという展開です。で、怒りのアフガンと化したおばあちゃんに怒られ、朝まで恐怖のトイレに閉じ込められ、泣き叫びながらオシッコも漏らすという、おもらしの三冠王みたいな展開です。)

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