ネット恋愛

ネット恋愛

今日は「ネット恋愛」について少々述べてみようかと思います。そもそも、わたくしは「ネット恋愛」どころか普通の「恋愛」すら語る資格はないのですが、まあ気にせず俺流で語りたいと思います。

なぜ急にこういう事を言い出すかといいますと、私の友人がネット恋愛をしてるらしいのです。それはそれで羨ましいのですが、別に珍しいことではありません。しかしですよ、私や、今ここをご覧になっている閲覧者の方などはドップリとインターネットの世界に染まっているわけですから、「ネット恋愛?ふーーん」ってなもんでしょう。しかしですよ、一般的なライトユーザーからするとまだまだ「ネット恋愛」は社会的認知度が低いようなのです。

その友人も、僕とかには「ネットで彼女を見つけた」などとカミングアウトするのですが、普通のネットをしそうにない友人などには「バイト先で出会った」などと嘘をついているらしいのです。何故かネットと縁が薄そうな人には「ネット恋愛をしている」と告白するのをためらってしまうようなのです。

また、昨年、僕の従兄弟の姉ちゃんが結婚したんですけど、相手はインターネットの出会い系サイトで出会った青年でした。仲人が二人の馴れ初めを「インターネットで知り合い、互いに数度メール交換をしていくうちに・・・」などと紹介したのですが、それを聞いてたおばちゃんが「んまっ!ネット恋愛ですって!」などと驚いていました。

このように、我々からしたら一般的で珍しくも何ともない「ネット恋愛」ですが、完全にインターネットが普及してるとはいえない現代社会では、まだまだその認知度は低く、特異的な恋愛形態と思われているようで、「ネット恋愛」であることを他人に打ち明けられないネット恋愛カップルや、「ネット恋愛」と聞いただけで怪訝な表情をする人など多くいるのです。

しかし、落ち着いて考えてみてください。ネット恋愛ってそもそもなんですか?ネットを主戦場として繰り広げられる恋愛ですよね、きっと。そりゃあ恋した二人がお互いにネット環境にあればネットは最良のコミュニケーションツールです。ガスガスとネットを使うでしょう。別に可笑しくも何ともないです。じゃあ、ネットで出会ったカップルが行う恋愛が「ネット恋愛」ですか?たまたま出会いがネットだっただけでしょう。じゃあ、うどん屋で出会ったカップルは「うどん恋愛」って言うんですか?ちゃんちゃら可笑しいですよ。笑止。

僕の見てきたネット恋愛カップルは普通のカップルでしたよ。たまたま出会いがネットであっただけで、お互いにネット環境にあるので便利だから恋愛時のコミュニケーションもネットで行う。ただそれだけなのです。もっとネット恋愛カップルの人たちはネット恋愛であることに誇りを持って欲しいですし、それを聞いた人も特別な恋愛形態であると感知しないで欲しいです。

そりゃあね、ネットで知り合って、顔も見たこともない、声も聞いた事ない相手に対してガンガン恋心膨らましちゃって、チャットSEXに狂ったり、ネットストーカーになったりする人もいますよ。でも、そういうのはネット恋愛界においても特異的なものじゃないですか。滅多にある事じゃありません。ただ、こういったネット恋愛の負の部分が特筆して一般に浸透してしまっているために、ネットに対する認知度が低い人にとっては、ネット恋愛はオタクっぽいですとか異常恋愛であるかのように思われてしまうのだと思うのです。ネット恋愛って大抵は異常恋愛でもなんでもなくて普通の恋愛ですよ。

ただ、やはり世間体的にネット恋愛の地位が上がるのは難しいと思うのですよ。どんなにネットが一般化してきても古来から「ネットはオタクがするもの」という信仰があるように、「ネット恋愛は異常恋愛」という信仰もなかなか覆されるものではないと思うのです。

ちょっと前に、ネット恋愛を扱ったドラマがあったじゃないですか、深田恭子と竹なんとかがやってたやつ。「一通の間違いメールから始まる恋もある」とかってやつ。見ていないんですけど、アレはよかったですね。やはりトレンディドラマでカッコイイ俳優さんとかが演じると何でも良く見えるものです。事実、あのドラマの後、ネット恋愛に憧れる婦女子が急増したらしいです。竹なんとかみたいなナイスガイにネットで会えると思っちゃったんでしょうね。

やはり、このようなドラマなどによる波及効果を狙わないと、いつまでたっても「ネット恋愛」の地位は向上しないと思うのですよ。だから、前回のドラマから随分と時間が経った今、ここで再度ネット恋愛を扱ったドラマをやる必要があるのですよ。 ただし、前回のようなオシャレでスマートな描写はいただけない。当事者からしたらあんなもん嘘八百である。もっと忠実に現実に即した内容でネット恋愛を描写すべきなのだ。

そうだな、配役は主役を反町あたりにして、女役は深田恭子で行こう。

反町は安アパートに独り暮らし、未だにネット回線はアナログモデムでテレホーダイタイム以外はもったいないので繋がない。23時になると反町はむっくりと万年床から起き上がりネットに繋ぐ。頭なんか寝グセでボサボサだが誰も見ていないのだ、気にすることはない。

そして、反町は足繁くチャットに通う。もちろん女性がいる部屋にしか入らない。ヤロウだらけのチャットなどご免だぜ。 そして、チャットは盛り上がり、ついついテレホタイムを完走してしまう。もう外は夜が明けて薄明るい。反町はお目当ての娘にメールを書いて眠りにつくのだ もちろん、合間合間の出会い系掲示板のチェックも欠かさない。

そんなこんなでオフ会に参加する反町。 そこで、とても好みの女性(深田恭子)を見つけるのだ。もう大ハッスルの反町。しかしライバルも多い。ネット仲間はみんな恭子を狙っているのだ。ウカウカしてられないぞ反町、もっと頑張るんだ。

反町はオフ会後もメールやICQなどを駆使して口説きまくる。もうしつこいほど口説きまくる。 で、やっとこさ第6話のラスト辺りで、やっと彼女に電話番号を教えてもらい、歓喜のまま次週に続く。

その後、順調に電話などで恋愛を発展させるわけだが、 反町君焦りのあまり二人っきりで会おうとしつこく誘ったために、ネットストーカーと勘違いされ第8話で逮捕される。

まあ誤解であることが判明し、釈放されるわけだが、その後もイロイロなゴタゴタがあり、 二人の恋の行方は最終回まで縺れ込む

最終回は、反町が根性を見せるため、なぜかデスクトップPCを担いでフルマラソンに出場。 完走して恭子を感動させる そして、二人は結ばれるのだ。ハッピーエンド。

もう、二人のピュアで真っ直ぐな恋愛にお茶の間も釘付けだ。これならネット恋愛の地位も向上するだろう。若者はこぞってネット恋愛に走り、広く一般的にネット恋愛は認知され最もトレンドな出会いはネット恋愛と週刊誌も騒ぐだろう。これでネット恋愛カップルも堂々と友人にカミングアウトできるし、結婚式で仲人が「二人の出会いはネットで」といっても誰も驚かない。そういう理想の社会ができるのだ。素晴らしいことである。

ってか、俺は何でこんなにもネット恋愛の味方なんだい?

すいません、興奮のあまり何か間違ってました・・・。

ネットだろうがなんだろうが関係ない、くたばれカップル!

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