キラーコンドーム

キラーコンドーム

テキストサイト管理人に1000の質問のQ38-Q44に登場する「キラーコンドーム」という映画について詳しく教えてください。(つよしさん)

OK。分かりました。今日は私、貴方のために不慣れな映画レビューをやります。まあ、知ってる人も知らない人も、この最強のB級映画を笑ってやりましょう。ではどうぞ

キラーコンドームレビュー ●あらすじ
舞台はニューヨーク。物語は場末の連れ込みホテルから始まる。登場人物全員のセリフがドイツ語だ、まあドイツ映画だからしょうがないのだろうが、設定はニューヨークだ。なんとなく違和感。それを隠すためかどうだか知らないが、至る所で星条旗がバシバシ登場し、「ここはアメリカなんだぜ」ってアピールしてくる。

話を本筋に戻すが、このいかがわしいホテルに、教授と女子大生が入ってくる。で、部屋に入るなり教授がおもむろにズボンを脱ぎ、「君が卒業するには点数が足りない、水増ししてやるから俺と寝ろ」、みたいなことを要求してくる。まあ、よくあることと言ったらよくあることかもしれない。女子大生も泣く泣くこの要求を受けて、上着を脱いだりするのだが、もう教授なんかは焦っちゃってて、いきなりコンドームを装着!!(はえーよ、まだ下しか脱いでないじゃんか)その瞬間に教授は悲鳴を上げ、ティンポ辺りから血しぶきが上がる。で、デロデロっと画面全体が真っ赤になり、その赤が引けてきてタイトル「キラーコンドーム」ってでてくる。このあたりがB級テイスト満載ってかんじで良い。

場面は警察署に変わる。実は、ティンポを切り取られたという事件は他にも4件も発生していた。警察は、女性がティンポを噛み切ったんだろうってことで捜査をはじめる。その捜査にあたったのがシチリア生まれのマカロニ刑事。このマカロニ刑事、いつも咥えタバコで相当に渋い。街の雑踏を歩きながらも「この街は病んでるぜ」みたいなセリフを連発だ。で、マカロニ刑事、早速事件のあった場末のホテルに行き、捜査を開始する。

ホテルのカウンターでふとロビーにいた美少年に目が止まるマカロニ刑事。なぜか美少年とアイコンタクトだ。そのままマカロニは美少年を連れて事件のあった部屋に行ってしまうのだった。 (何故?)さて、事件のあった部屋に入ったマカロニ刑事と美少年。当然のごとく事件捜査を開始するかと思いきや。いきなりマカロニ刑事が

「警察官とSEXするのは嫌かい?」

などと艶っぽい声なんか出しちゃったりなんかして、ベットに座ります。美少年も美少年で元々、男相手に体を売ってるので、まんざらでもないご様子。マカロニ刑事はホモだったわけですね。こういう展開は予測してなかったので、ちょっとビックラこいた。で、二人は服をそそくさと脱ぎ始めるんだけど、マカロニ刑事のティンポが相当にデカイ!!ムクムクと大きくなっていく様が美少年の顔に影として投影されるが、桁外れのデカさ!!そのサイズのデカさに喜びを隠せない美少年。そんな彼にマカロニは満面の笑みを浮かべて「俺のブツは32センチだぜ」ってニッと親指を立てる。俺もこの話のぶっ飛び加減に驚きを隠せない。

いざ、事に及ぼうとするのですが、ホテルに備え付けのコンドームが勝手に箱から出て動き出すんですね。でもそれに気づかない美少年とマカロニ刑事。このへんがホラー映画の定番的で良い。「志村!!後ろ!!」ってなカンジね。

結局、コンドームが動いてる事に気がついた二人。ソファーの下に逃げるコンドーム。マカロニ刑事がソファーの下を覗き込むわけですよ。そしたらコンドームが牙を剥いて襲い掛かってくる。結局、マカロニはタマを食いちぎられて入院しちゃうわけですね。サオは無事だったようだけど。

でまあ、その後もイロイロな人がティンポ食いちぎられたりするわけですね。この辺りは少々中だるみ的。で、ついには大統領候補までティンポ食われちゃいます。そいで、これは大変だ!!ってことになって世間が大騒ぎするわけです。この辺で眠くなります。間違いなく。

で、同時にマカロニと美少年の真剣な恋愛ストーリーみたいなのも進行していきます。このあたりでは、ホント、同性愛っていうのの切なさとかやるせなさみたいなもんが上手に表現されてるように思います。結構メッセージカラーが強いな、意外。なんて思ったりもします。

まあ最終的にこの人食いコンドーム(っていうかティンポ食いコンドーム)は人工生物で、狂信的女性が優秀な生物学者を監禁して遺伝子がどーたらこーたらで作り出したらしいということがわかってくるのです。その黒幕的女性は、聖書には「子孫を残せ」ということが書かれており、避妊がどーたらとかは書かれていない、ってことと、本来女性器に入らなければいけないティンポが、男性の尻に入るのは神の教えに反する、というのが主張としてて、「そんなティンポなら切り落としてやるわっ」みたいなカンジで、殺人コンドームを作ったみたいなんですね。ホント、たまったもんじゃないです。

そして秘密の地下室でキラーコンドームが製造されていることを突き止めたマカロニ刑事、狂信女性と最終決戦です。いつのまにか、マカロニの変態仲間達を人質にとっていた狂信女性、かなり有利です。マカロニももはや無抵抗にならざるを得ません。頭に銃とか突きつけられちゃってるしね。 絶体絶命。

で、この女性、しっかりとマカロニのビックサイズティムポ用に特大の殺人コンドームを律儀にも用意しているわけです。その大きさたるや、標準のキラーコンドームの10倍以上(当社比)。透明のケースの中で所せましと暴れまわる特大殺人コンドーム。ケースのフタが半開きになります。狂信女性はマカロニに、「さあ、ティンポを出せ」と脅します。マカロニも悩みます。ティンポを出さねば変態仲間と自分の命が危ない。しかし、出したら確実に自分のティンポは噛み切られてしまう・・・。ベルトを外し、ティンポを出すか出さないか悩みます。横からは早く出せとせかす女性。クライマックスです。っていうか、映画のクライマックスがティンポを出すか出さないかだっていうのもある意味凄い。

まあ、結局、すったもんだの末、マカロニは助かるのですが。その後の彼の演説がこの映画のテーマというか言いたかったことなのでしょう。ホモだろうがレズだろうが人を愛するということに変わりはない、ということ。それを語る彼はまるで神が降臨したかのように雄弁で、堂々としていた、また演説中に秘密の地下室であるはずなのにゾロゾロと周りに人が集まりだし、無理矢理感動させられるという構図ができあがっている。ソコソコいい感じで終了。爽やかだね。

●感想
結局のところ、殺人コンドームというわりには、芸といえばティンポを噛み切るぐらいで、人が一人も死ななかった。いや、確認できていないだけでホントは死んだかもしれないけど。まあ、でも思うに、ホモとかのティンポ切り取るなら、わざわざ人工生命体作ってコンドームに似せるよりも、ナタでも持って直接切り落としに行ったほうが効果ありだと思うが、その辺のツッコミはヤボってもんだ。

一通り観終わって、まとめてみると。思った以上に考えさせられる作品だったように思う。まあ、出てくるシーンってのがゲイだのホモだのSMだので、ウブな私には少々きつい物がありましたが、なかなかどうしてといったところでしょうか。 ただ、心配な点が一つ、何度も言ってるようにこの映画、淫らな性が親の敵のようにバンバンに頻発してくるわけですが、これってドイツ映画でしょ。で、上記のようにシツコイ程、舞台はUSAだということを強調してくる。さらにはマカロニ刑事もセリフの中で「ニューヨークは変態の街だ」みたいなこといってるし、ドイツ人にとってUSAって国は性が異常なほど淫らな国だという認識になってないかい?まあ、実際にUSAの性ってのがどれだけ乱れているのか分からないが、あそこまで酷くはないと思うぞ。なんかアメリカ人が日本を描写すると、ちょんまげと富士山と空手しかでてこないじゃん。あれと同じようなことになってるかもよ、ドイツから見たアメリカが。そうやってみると結構面白いかも。まあ、お勧めできる作品です。ドイツ映画って案外いいかもなどと思ってしまいました。 というわけでレビューお終い。

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